(前段略)

で、映画つながりで一つ懺悔。
週末に家で録りためてたドラえもん映画、「のび太のひみつ道具博物館」を見たんです。今頃。
劇中色んな道具が出てくる中に、ゴルゴンの首というのがありまして。
ちょっと鳥肌立ったんですね。俺、ゴルゴンの話を読んだのはおそらく小学生のときなんですけど、読んでたのは間違いない。で、怖い話としての記憶はあったんだけどオチを覚えてなかったんです。
少し胸がザワついたのでネットで概要を調べたら、手当たり次第に人間を石化するこの道具をうっかりのび太が町に放ってしまい、被害が広がっていくという話で最後どうケリをつけたのかというと、逃げるため木に登ったジャイアンが石化してしまい落下、ゴルゴンの首に直撃するって話で。
少し言い訳させてもらえば、対象物に落下してダメージを与えることを主眼にして石化回廊の逆襲は描いていません。壁際にパーティー全員で魔女を押し付けて圧殺でも良かったんです。ビジュアル映え的な選択肢として外しましたが。
その後のジワジワと時間をかけて決着する、という部分に石化の怖さみたいなものが出せればと思って描いたので。
でも、「石になることで状況を打破する」、これはちょっと言い訳のしようがない。
藤子F先生やっぱすげえってなりました。
寝る直前まで必死に頭捻って展開考えて、これで行こう!と描き上げて今の今まで問題なしとしていた自分がとても恥ずかしいです。
無意識だろうとなんだろうと、先述のとおり、俺はかの漫画を読んでいます。その記憶だけは誤魔化せない。
その上で、上記の通りの考えでオチに至った展開と、前段階で後味の悪かったキャラクターの末路への救済措置を兼ねた作品としてのオリジナリティだけはかろうじて確保できていると信じてそのまま載せておきます。
今のところこれに類した作品は考えてないんですが(というかトリック的なものを仕込む漫画はもう正直こりごりだと今回の件関係なく脱稿したとき思った)、今後同様のことがなるべく起きないよう、気をつけて創作に当たりたいと思います。(工房ギャラリーからの再掲載)